「煎茶」だけだと思ってた?知ると楽しい、お茶の種類あれこれ

「緑色のお茶=緑茶」だと思っていませんか?
実はそれ、少しだけ思い込みかもしれません。

お茶の世界では、見た目が緑だからといって、必ずしも緑茶とは限りません。
分類の基準となるのは色ではなく、製法や茶葉の扱い方です。

知っているようで、実はあまり知られていない緑茶の世界。
味わいの違い、種類のこと――
知れば知るほど、その奥行きに気づかされます。

今さら聞きにくいけれど、知ると少し誰かに話したくなる。
そんな緑茶の意外な一面を、あらためてのぞいてみませんか。

目次

緑色のお茶が、緑茶じゃないの?

一見すると、緑色をしているお茶はすべて「緑茶」だと思われがちです。
しかし実際には、緑茶かどうかを決める基準は“色”ではありません。茶葉の発酵の有無や製法によって分類されており、見た目だけでは判断できないのが、お茶の奥深いところです。

お茶は大きく、
不発酵茶半発酵茶発酵茶の3つに分類されます。
このうち、茶葉を発酵させずにつくるお茶の総称が「緑茶」といわけです。
煎茶、玉露、抹茶、ほうじ茶などは、すべて緑茶の仲間です。

緑茶の中で代表的なのが煎茶。
太陽の光をたっぷり浴びて育てられ、すっきりとした渋みと香りが特徴です。

一方、日光を遮って育てるお茶は、うま味が豊かでまろやかに。
玉露や抹茶がこれにあたります。

つまり、
緑茶=お茶の分類名
煎茶=その中の一種類。

ほっと心をゆるめるやさしい甘味。
舌の奥に残る、穏やかなうま味。
そこに渋みや苦味が重なることで、緑茶ならではの奥深い味わいが生まれます。
違いを知ると、いつもの一杯が少し楽しく感じられるかもしれませんね。

深蒸し煎茶・玉露・ほうじ茶…全部が緑茶っていうけど、何がどう違うの?

深蒸し煎茶(ふかむしせんちゃ)

蒸し時間を長めにすることで渋みを抑え、口当たりはぐっとまろやかに。うま味が引き立ち、難しいことをしなくても、淹れるだけで満足感のある味わいが楽しめる煎茶です。

いま、煎茶の主流となっているのがこの「深蒸し煎茶」
濃くて、やさしくて、飲みやすい――。
毎日の一杯に選ばれ続けているのには、きちんと理由があります。

製法 茶樹の栽培時に覆いをせず、直射日光を十分受けて育った新芽を摘採します。
その茶葉を蒸し、揉みながら乾燥させて製造します。
特長さわやかな香りと、ほどよい渋み。明るい緑色の水色。深蒸し煎茶は、いま日常的に口にしている日本茶の中で、最も身近で親しまれている存在です。
その味わいを語るうえで欠かせないのが、「渋み」。この渋みの正体は、茶葉に含まれるカテキンで、含有量が多いほど、キレのある味わいとして感じられます。
近年では、このカテキンの働きにも注目が集まっています。抗酸化作用や抗菌・消臭作用をはじめ、抗がん作用やメラニンの生成を抑える働きなど、さまざまな機能性が報告されるようになりました。
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深蒸し煎茶(ふかむしせんちゃ)とは?

「煎茶」と聞いて思い浮かべる味わい、ありますよね。
その“定番”を、もっとやさしく、もっと飲みやすくしたのが深蒸し煎茶です。

製法の基本は煎茶と同じ。ただし大きく違うのが、蒸しの時間。
通常の煎茶の約2〜3倍、じっくりと蒸し上げることで、茶葉はやわらかく、細かく仕上がります。そのため、粉状の葉を含みやすいのも特徴のひとつ。

お湯を注ぐと、ひと目でわかるほど鮮やかな緑色になります。
渋みはぐっと抑えられ、甘味とうま味、そしてコクのあるまろやかさが広がります。
「濃いのにやさしい」——そんな印象を受ける方も多いはず。

淹れ方やお湯の温度は、煎茶と同じでOK。
茶葉が開きやすいため、抽出時間が短くて済むのも、忙しい日常にはうれしいポイントです。

濃く、やさしく、飲みやすい。
だからこそ、深蒸し煎茶は毎日の一杯として選ばれ続けています。

風味を最大限に引き出す、深蒸し製法とは?

うま味・渋み・苦味。
この三つの味わいが、どれか一つが強くなるのではなく、生き生きと調和した煎茶を目指して試行錯誤を重ね、たどり着いた製法が「深蒸し」です。

製茶工程のなかでも、味を左右する最も重要な工程が「蒸し」。
深蒸し煎茶では、通常よりも時間をかけ、生葉をムラなく、じっくりと蒸し上げます。
そのひと手間によって、甘味がふくらみ、コクが生まれ、そこにほどよい渋みと苦味が重なった、奥行きのある味わいに仕上がります。

さらに、渋みや苦味は淹れ方次第で表情が変わるのも、煎茶のおもしろさと言えます。
ぬるめのお湯なら、やさしくまろやかに。
熱めのお湯なら、キリッと輪郭のある味わいに。

その日の気分や体調に合わせて、味わいを調整できる。
そんな自由さも、緑茶ならではの愉しみです。

浅蒸し煎茶(あさむしせんちゃ)

蒸し時間を短くすることで、茶葉の形は美しく保たれ、香りはより際立つ。澄んだ味わいの中に、新芽ならではの繊細な風味がすっと立ち上がるのが、浅蒸し煎茶です。ひと口含めば、すっきりとした飲み口の奥から、上品なうま味が静かに広がっていきます。

このうま味をじっくり堪能するなら、ぬるめのお湯で、時間をかけて丁寧に。茶葉の個性と向き合いながら味わう――
まさに、“通好み”の一杯といえるでしょう。

製法 茶樹を覆わず、直射日光をたっぷり浴びて育った新芽を丁寧に摘み取ります。
摘採した生葉は、まず蒸して発酵を止め、その後、揉みの工程を重ねながら乾燥させ、日本茶本来の香りと味わいを引き出す伝統的な製法で仕上げています。
特長「蒸し」の時間を短くすることで、茶葉本来の初々しい香りを際立たせた煎茶です。
苦味と渋みはややしっかりめながら、後味はすっきりと爽やか。キレのある飲み口に仕上がっています。
使用するのは、山間地の段々畑に広がる茶園で育った新芽。
浅く蒸し、丁寧に揉み、時間をかけて乾燥させることで、茶葉の個性をそのまま閉じ込めました。上級品になるほど際立つのは、豊かなうま味と高い香り。それもまた、浅蒸し煎茶ならではの魅力です。蒸し時間はおよそ30秒前後。淹れたお茶は、やや黄色みを帯びた澄んだ水色となり、目にも軽やかな一杯を楽しめます。
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玉露(ぎょくろ)

収穫前およそ20日間、茶樹に覆いをかけて日光を遮り、手間ひまかけて育てられる高級茶――それが玉露です。

遮光栽培によって渋みの生成が抑えられ、テアニンを豊富に含んだ、まろやかで奥行きのあるうま味が際立ちます。淹れる際は、低めの温度で、時間をかけてゆっくりと。玉露ならではの深いコクと、やさしく広がる甘みを存分に楽しめます。

大切なおもてなしの席や、心を静かに整えたいひとときに。
特別感のある、格別の一杯です。

製法 一番茶の摘採期を迎える前、茶園には支柱を立て、よしずやむしろ、わらなどを用いて園全体をほぼ覆い尽くします。
直射日光を遮り、じっくりと育てられた茶樹から、新芽のみを丁寧に摘み取ります。
こうして収穫された生葉は、速やかに蒸して発酵を止め、その後、揉みの工程を重ねながら乾燥。時間と手間を惜しまず育て、仕上げることで生まれる、格別の味わいを持つ緑茶です。
特長玉露の最大の魅力は、「覆い香」と呼ばれる海苔を思わせる独特の香りと、舌に寄り添うように広がる、まったりと濃厚なうま味にあります。水色は、やや青みを帯びた淡い黄色。見た目からも、一般的な煎茶とは明らかに異なる存在感を放ちます。
この深いうま味の理由は、茶葉に豊富に含まれるアミノ酸。なかでも、茶特有のアミノ酸であるテアニンは、リラックス効果があることで知られ、その機能性にも注目が集まっています。味わい、香り、そして心にまで。
玉露は、五感でじっくりと向き合いたい、特別な一杯です。
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碾茶(抹茶)てんちゃ(まっちゃ)

抹茶は、煎茶のように揉む工程を行わず、蒸した茶葉をそのまま乾燥させ、石臼で丁寧に挽いて仕上げる高級茶。茶道の世界で、古くから大切に親しまれてきました。

茶葉を粉末にしてまるごと味わうため、栄養を余すことなく取り入れられるのも、抹茶ならではの魅力。味わいだけでなく、その成り立ちや楽しみ方にも、特別感が宿る一杯です。

製法抹茶は、煎茶のように揉む工程を行わず、蒸した茶葉を乾燥させ、そのまま石臼で丁寧に挽いて仕上げる高級茶です。茶道の世界で古くから親しまれ、日本の「もてなし」の文化を支えてきました。
茶葉を粉末にして丸ごといただくため、栄養を余すことなく摂取できるのも抹茶ならでは。味わうだけでなく、身体にもやさしい――特別感のある一杯です。
特長抹茶は、茶筌で点てて泡立てて楽しむお茶。上質なものほど泡立ちがよく、まろやかで雑味のない味わいが特長です。
粉末状のため、ほかの茶種に比べて品質の劣化が早いのも抹茶ならでは。開封後は、できるだけ早めに味わうのがおすすめです。
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玄米茶(げんまいちゃ)

玄米茶は、番茶や煎茶などの緑茶に、焙煎した玄米をブレンドして作られます。
玄米を炒ることで生まれる香ばしさと、緑茶のすっきりした味わいが調和した、食事にもよく合う親しみやすいお茶です。

製法玄米茶は、番茶や煎茶などの緑茶に、焙煎した玄米をブレンドして作られます。玄米を炒ることで生まれる香ばしさと、緑茶のすっきりした味わいです。玄米の焙煎具合によって、香りの強さや味の印象が変わります。
特長玄米茶は、煎茶に比べて渋みが穏やかで、水色はやさしい薄黄色。
緑茶のうま味に、玄米の自然な甘みと焙煎米の香ばしい香りが重なり、心がほどけるような味わいが広がります。
緑茶の有効成分に加え、焙煎米由来のミネラルや糖分も摂れるのが特長。
健康を意識する方にも支持されている、やさしくヘルシーなお茶です。
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ほうじ茶(ほうじちゃ)

煎茶を高温で焙じて仕上げた、香ばしさと爽やかさが調和したお茶です。口当たりが軽く、胃に負担をかけにくいため、食後の一杯にも好適。暑い季節には冷やしても風味が引き立ち、すっきりとおいしく楽しめます。

製法ほうじ茶は、番茶や煎茶、茎茶といった緑茶を、160〜180℃の高温で焙煎して作られます。
強火で手早く炒り上げることで、独特の香ばしい香りが立ち、後味の軽い、すっきりとした味わいに仕上がります。
特長焙煎によって生まれる「ほうじ香」と呼ばれる香ばしい香りが最大の魅力で、茶葉や水色は落ち着いた茶褐色を呈します。
刺激となりやすいカフェインの含有量が少ないため、お子さまやご高齢の方、体調がすぐれないときでも、安心してお楽しみいただけます。
さらに、香り成分であるピラジン類にはリラックス効果があるとされ、気持ちを整えたいときや、ひと息つきたい休憩時間にも適したお茶です。
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粉茶(こなちゃ)

粉茶とは、煎茶を仕上げる過程でふるい分けられる、細かな茶葉を集めたお茶です。お寿司屋さんで供される「あがり」として親しまれているのも、この粉茶のことです。

細かい茶葉ならではの、コクのある濃厚な味わいを、手軽に、比較的手頃な価格で楽しめるのが大きな魅力で、香りも立ちやすいのが特徴です。

また、飲むだけにとどまらず、料理やお菓子づくりに使えば、ほのかな渋みとうま味がアクセントとなり、幅広く活躍します。

製法粉茶は、煎茶の製造過程で茶葉をふるいにかけた際に出る、細かな茶葉を集めたお茶。
色鮮やかで、粒が均一なものほど良質とされています。
特長粉茶は、棒茶と同様に、茶葉の仕上げ工程で生まれる「出物」に分類されるお茶です。
製造の過程で擦れたり砕けたりした細かな茶葉ですが、一番若くやわらかな芽である「芯」が混じることもあり、見た目以上に旨味のある味わいを楽しめます。
湯を注げばすぐに成分が抽出されるため、ティーバッグや給茶器用としても重宝されています。
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棒茶ぼうちゃ

棒茶は、新芽の葉軸や茎の部分のみを用いたお茶で、「茎茶」とも呼ばれます。なかでも玉露由来の棒茶は「雁ヶ音(かりがね)」の名で知られ、清涼感のある香りと、すっきりとした爽やかな味わいが特長です。

製法棒茶は、煎茶や玉露などを仕上げる過程で選別される、茶葉の茎部分を集めて作られるお茶です。製造工程で生まれる「出物」の一種にあたり、葉の部分に比べて口当たりは軽やかで、すっきりとした味わいが楽しめます。
特長棒茶はテアニンを豊富に含み、渋みが少なく、まろやかで香り高い味わいが特長です。
茎のみを完全に取り分けることは難しく、煎茶や玉露の一番若くやわらかな芽である「芯」が混じることも少なくありません。この芯の含まれ具合が、棒茶ならではのうま味を大きく左右します。
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いかがでしたか?
緑茶のおいしさの主役は「うま味」。奥深く、コクのある甘味として感じられるこのうま味は、お茶ならではの魅力です。そこに、ほどよい渋みと苦味が重なることで、味わいは調和し、いっそう引き立ちます。

さらに緑茶は、毎日の一杯で、健康や美容にもやさしく寄り添ってくれる存在。
おいしく飲みながら、体と心を整える――そんな時間を、ぜひ日常に取り入れてみてください。

\ ありがとうございました /
∈(゚∈∋゚)∋
また見てね

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